用語解説

オシレーター系とは?言葉の意味や種類、初心者の方向けに使い方も紹介(おしれーたーけい)


オシレーター系とは?


FX(外国為替証拠金取引)には相場を分析する方法として、過去の値動きから将来の値動きを分析する「テクニカル分析」と政治や経済の動向などから分析する「ファンダメンタルズ分析」の2種類があります。

オシレーター系はテクニカル分析の中に分類されます。テクニカル分析にはもう一つトレンド系というものがあり、オシレーター系と合わせて2つのタイプに分けられます。本記事ではオシレーター系について詳しく紹介します。


FXのオシレーター系の意味


FXのオシレーター系とは相場の過熱感を分析するためのインジケーターです。つまり相場が買われすぎているのか売られすぎているのかを分析することができます。例えば相場に上昇トレンドが発生していた場合、オシレーター系のインジケーターが買われすぎのサインを出していれば売りを狙います。もし取引が成功すれば、相場の転換点を予測し大きな利益を得ることも可能です。

しかしトレンドが発生した状態で売買サインが出ても、そのような状態が続きうまく機能しない場合があります。そのため様々なインジケーターを組み合わせたり長期的な時間足を見たりするなど、工夫して使う必要があります。


オシレーター系の種類・使い方


FXのオシレーター系のインジケーターには様々な種類が存在します。ここでは代表的なオシレーター系インジケーターの使い方について詳しく紹介します。


RSI


RSIは「Relative Strength Index」の略であり、日本語で「相対力指数」と訳します。一般的に一定期間の相場の過熱感を分析するインジケーターです。RSIの使い方は、以下の画像を御覧ください。

RSIの使い方のイメージ画像

RSI

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。RSIが70%以上では買われすぎ、30%以下では売られすぎと判断します。つまり70%以上では売りを狙い、30%以下では買いを狙うと戦略を立てることが可能です。ただし強いトレンドが発生した場合は70%や30%に張り付いてしまい機能しない場合があるので、必ず機能するわけではないことを覚えておきましょう。

RSIについての詳細はこちら


RCI


RCIは「Rank Correlation Index」の略であり、日本語で「順位相関指数」と訳します。前述したRSIと同様に、相場の過熱感を分析するインジケーターです。RCIの使い方は、以下の画像を御覧ください。

RCIの使い方のイメージ画像

RCI

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。RCIが100%付近まで上昇してきたら買われすぎ、-100%付近まで下落してきたら売られすぎと判断します。またRCIは価格の動きに沿って動きやすいという特徴があります。そのためRCIが100%付近まで上昇し下がり始めたら売り、-100%付近まで下落し上がり始めたら買いと戦略を立てることが可能です。

RCIについての詳細はこちら

ただしRCIは価格に沿って動きやすく「ダマシ」も発生しやすいので、必ず機能するわけではないことを覚えておきましょう。


MACD


MACDは「Moving Average Convergence Divergence」の略であり、日本語で「移動平均収縮発散法」と訳します。一般的なオシレーターは相場の過熱度を分析するものですが、MACDはオシレーター系の中でも数少ないトレンド系のインジケーターです。そのためトレンドの発生や転換を分析することが可能です。MACDの使い方は、以下の画像を御覧ください。

MACDの使い方のイメージ画像

MACD

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。青い線がMACD、オレンジの線がシグナルと呼びます。MACDがシグナルを上から下にクロスする「デッドクロス」が発生すれば売りサイン、MACDがシグナルを下から上にクロスする「ゴールデンクロス」が発生すれば買いサインと判断し売買戦略を立てることが可能です。

ただし相場に方向感がないレンジ相場では「ダマシ」が発生しやすいので、必ず機能するわけではないことを覚えておきましょう。

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CCI


CCIは「Commodity Channel Index」の略であり、日本語で「商品チャネル指数」と呼びます。CCIはオシレーター系のインジケーターですが、前述したMACDと同様にトレンド系のインジケーターです。そのためトレンドの発生や転換を分析することができます。CCIの使い方は、以下の画像を御覧ください。

CCIの使い方のイメージ画像

CCI

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。CCIは±100%の間にラインが引かれ 、+100%を下から上に抜けたときに買い、-100%を上から下に抜けた場合に売りと判断します。また買いの場合は、+100%を上から下に抜けてきたら決済サインです。ただし相場が急変した際は±100%や±200%も同時に超えてくることがあるので、そのような場合はトレードを控えるようにしましょう。

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ストキャスティクス


ストキャスティクスは英語表記で「Stochastic Oscillator」と表し、日本語で「推計統計学的なオシレーター」と呼びます。一定期間の最高値と最安値を基準に終値の水準を判断するものであり、相場の過熱感を分析するインジケーターです。ストキャスティクスの使い方は、以下の画像を御覧ください。

ストキャスティクスの使い方のイメージ画像

ストキャスティクス

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。青線が「%K」でオレンジ線が「%D」であり、2本の線が20%以下なら売られすぎ、80%以上なら買われすぎと判断します。2本の線が20%以下の時に%Kが%Dを下から上に突き抜けるゴールデンクロスが発生すれば買い、80%以上の時に%Kが%Dを上から下に突き抜けるデッドクロスが発生すれば売りと戦略を立てることが可能です。

ストキャスティクスについての詳細はこちら


サイコロジカルライン


サイコロジカルラインはサイコロジカル(心理的な)という名前がついていることからも、相場参加者の心理が表されたインジケーターと言われています。オシレーター系のインジケーターとして有名な「RSI」や「ストキャスティクス」の原型とも言われているインジケーターです。サイコロジカルラインの使い方は、以下の画像を御覧ください。

サイコロジカルラインの使い方のイメージ画像

サイコロジカルライン

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。サイコロジカルラインは0~100%の間で表示され25%以下なら売られすぎ、75%以上なら買われすぎと判断します。つまりサイコロジカルが25%以下であれば買いを狙い、75%以上なら売りを狙うという戦略を立てることが可能です。

サイコロジカルラインについての詳細はこちら


オシレーター系の組み合わせ


FXには必ず機能する取引手法やインジケーターなどはなく、オシレーター系のインジケーターにも「ダマシ」が発生します。ここでのダマシとはインジケーターの売買サインが出現しているにも関わらず、逆の方向へ価格が動いてしまうことです。このダマシのリスクを抑える一つの手段として、インジケーターの組み合わせがあります。ここではRSIとMACDを組み合わせた取引手法を紹介します。


RSI×MACDの組み合わせ


RSIは相場の過熱感を分析するインジケーターに対し、MACDはトレンドの発生や転換を予測するインジケーターです。そのため相性が良く、初心者の方にも使いやすいといえます。では早速、以下の画像を御覧ください。

RSI×MACDの組み合わせ

RSI×MACD

上記チャートは、米ドル円の日足チャートです。赤丸はRSIが70%以上で買われすぎのサインが発生し、その後MACDもデッドクロスが発生したので売りを仕掛けることができます。続いて青丸ではRSIが30%以下で売られすぎのサインが発生し、その後MACDがゴールデンクロスをしたので買いを仕掛けることができます。

インジケーターを一つで使うよりも複数で組み合わせる方が取引の根拠も増えるので、精度の高い取引戦略を立てることが可能です。ただしインジケーターは増やせば良いというわけではないので、2~3つくらいを目安に表示させてみましょう。


オシレーター系の設定方法


ここでは「RSI」を例に、MT4(Meta Trader4)/MT5(Meta Trader5)、Tradingview(トレーディングビュー)といった取引プラットフォームに表示する方法を紹介します。


MT4での設定方法


MT4を開き、左上の「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」→「Relative Strength Index」を選択。RSIのダイアログが表示されるので、「OK」を選択。

MT4の設定方法

MT4についてはこちら


MT5での設定方法


MT5を開き左上の「挿入」→「インディケータ」→「オシレーター」→「Relative Strength Index」を選択。RSIのダイアログが表示されるので、「OK」を選択。

MT5の設定方法

MT5についてはこちら


Tradingviewでの設定方法


Tradingviewを開き、左上の「インジケーター」→検索窓に「RSI」と入力→「RSI(相対力指数)」を選択

Tradingviewでの設定方法

Tradingviewについてはこちら


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