株式の基礎

【初心者向け】株式投資とは|始め方や基礎知識をわかりやすく解説


株式投資とは、企業が資金調達を目的として発行する株式を購入することで「値上がり益・配当金・株主優待」などのリターンを期待する投資です。

本記事では、株式投資の始め方や基礎知識をわかりやすく解説します。

なお、NISAに関しては以下の記事で解説しています。

> NISA(ニーサ)とは|新NISAの特徴やメリット・デメリットをわかりやすく解説

※OANDA証券では株式取引をサービスとして提供していません。本記事は株式取引に関する一般的な知識を提供することを目的としています。

株式とは

ここでは株式とは何かを、以下の内容に分けて解説します。

  • ・意味
  • ・仕組み

意味

株式とは、株式会社に出資している証明として、株主に対して発行される有価証券(財産的価値を有する証書)のことです。

株式は、証券取引所に上場している「上場株式」と、上場していない「非上場株式(未公開株式)」に大別できます。

証券取引所で売買を行う株式取引では、上場株式が対象となります。

日本取引所グループ(東京証券取引所)に上場している企業は、2025年4月18日時点で3,966社です。

非上場株式については、企業や株主の合意さえあれば、当事者間での売買が可能です。

なお、非上場会社が株式を証券取引所に上場させることを、IPO(新規公開株式)と呼びます。

仕組み

株式取引は、一般的に企業と直接売買するのではなく、証券取引所において売買されます。

株式投資の仕組み

投資家は証券取引所(証券会社が取引を仲介)で株式を購入することで、株式会社に資金を提供します。

会社は投資家の出資金に応じて株式を発行し、提供された資金を使って事業を拡大します。

事業の拡大に伴い利益が向上すると、対価として配当金や株主優待を投資家に提供します。

証券取引所については、国内では以下の取引所が存在します。

株式投資では、海外企業の銘柄(外国株)への投資も可能です。

国内における複数の証券会社が外国株を取り扱っており、日本株と同様の売買が可能です。

株式投資の3つの魅力【初心者向け】

株式投資の魅力は、以下の3つの利益を期待できることです。

  • ・①値上がり益(キャピタルゲイン)
  • ・②配当金(インカムゲイン)
  • ・③株主優待(インカムゲイン)

①値上がり益(キャピタルゲイン)

値上がり益とは、「買った時よりも株価が高くなった時点で売却し、得られる利益」のことです。

資産の売買によって得られる利益をキャピタルゲインといい、値上がり益はこれに含まれます。

購入時と比較して数倍以上まで値上がりすることがあり、こうした銘柄を「バガー銘柄」と呼びます。

中でも、10倍以上に値上がりした銘柄は「テンバガー」と呼ばれます。

キャピタルゲインとは逆に、売買によって出る損失をキャピタルロスと呼びます。

なお、売却していない段階での未確定の利益のことは「含み益」と呼びます。

キャピタルゲインは株式に限らず、ゴールドシルバープラチナといったの貴金属、債券商品(コモディティ)のCFD、FX暗号資産(仮想通貨)などの金融商品でも得ることができます。

②配当金(インカムゲイン)

株式の配当金とは「企業が利益の一部を株主に還元するお金」のことです。

株式を保有しているとき、保有株数に応じた配当金を受け取れることがあります。

保有している資産から得られる利益をインカムゲインといい、配当金はこれに該当します。

なお、配当金の有無や金額、支払いの時期などの諸条件は、企業(銘柄)によって異なります。

配当金を重視する場合は「配当利回り」の高い「高配当銘柄」を選びます。

証券会社によっては、銘柄の「スクリーニング(条件に合った銘柄を絞り込む作業や機能)」ツールを提供しており、高配当銘柄を探す際に便利です。

配当金を受け取る権利を得るには、権利確定日の足掛け2営業日前である「権利付最終日」に、その銘柄を保有している必要があります。

各銘柄の権利付最終日は、証券会社サイト内のカレンダーやIRページ等で確認できるのが一般的です。

③株主優待(インカムゲイン)

株主優待とは「企業が株主に対して自社製品やサービスなどを提供する制度」のことで、広義にはインカムゲインに相当します。

特典の具体例として「食事券・割引券・入場券・家電」などが挙げられます。

優待の内容や量は、保有する株式数や保有期間などの条件によって異なり、長期保有株主は優遇される傾向があります。

株主優待を受けるためには、配当金と同じく権利確定日の足掛け2営業日前である「権利付最終日」までに、その銘柄を保有することが必要です。

この日程も配当金と同じく、証券会社サイト内のカレンダーやIRページ等で確認できます。

株式投資の3つのリスク【初心者向け】

株式投資には、主に以下の3つのリスクがあります。

  • ・①価格変動リスク
  • ・②流動性リスク
  • ・③倒産リスク

①価格変動リスク

株式投資における価格変動リスクとは「様々な原因により株価が変動するリスク」のことです。

主な価格変動要因は、以下の通りです。

  • ・企業の業績
  • ・国内外の経済・社会情勢
  • ・株式市場の需給関係

②流動性リスク

株式投資の流動性リスクとは「売買の少ない銘柄の売却時に、希望した価格で売れないリスク」のことです。

発行済み株式数が少ない小型株は取引量が少ないため、大型株に比べて流動性リスクが高くなります。

また、企業の不祥事や経営危機などが明るみに出た場合も、一方的に売り注文が殺到し希望の価格で売りにくくなるため、流動性リスクが高まります。

③倒産リスク

株式投資の倒産リスクとは「株式の発行企業が倒産するリスク」のことです。

投資先の企業が倒産すると株式の価値がゼロになり、投資した金額が戻ってこない場合もあります。

倒産リスクを避けるには、投資している企業の経営状況の分析などを行うことが推奨されます。

初心者におすすめの株(銘柄)の選び方

初心者におすすめの株(銘柄)の選び方のポイントは、以下の通りです。

  • ・業績が安定している企業を選ぶ
  • ・配当利回りや株主優待で選ぶ

業績が安定している企業を選ぶ

業績が安定している企業は、株価が短期間で大きく下落するリスクが低い傾向があるので、初心者に推奨されます。

例えば、生活必需品やインフラなどに関わる「ディフェンシブ銘柄」は、景気の動向にも左右されにくい傾向があります。

また、業績の安定度合いを測るには、以下の指標を分析するのが有効的です。

配当利回りや株主優待で選ぶ

配当金によるインカムゲインを重視する場合は、配当利回りの高い銘柄を選びます。

しかし、利回りが高くとも「利益を過剰に配当に回している」という企業の場合、事業に対する再投資が少ないため、成長を期待できない可能性があります。

このため、配当利回りだけでなく「配当性向(配当金として株主にどれくらい還元しているか)」も確認することが推奨されます。

配当性向を見れば、その企業が「利益をどの程度配当に回しているか」がわかります。

株主優待を重視する場合は、優待内容が豪華で自身のニーズに合っている銘柄を選びます。

優待を受けるためには「権利付最終日」の時点で所定の株数を保有している必要があるため、スケジュールを確認した上で必要株数を購入します。

株式投資の始め方【初心者向け】

株式投資の始め方は、以下の3つのステップに分かれます。

  • ・①証券会社の口座を開設する
  • ・②資金を入金する
  • ・③実際に注文してみる

①証券会社の口座を開設する

株式投資を始めるには、証券会社で口座を開設する必要があります。

口座開設では、本人確認書類の提出や必要情報の入力などが求められます。

書類の提出については郵送だけでなく、インターネット経由での提出に対応している証券会社がほとんどです。

②資金を入金する

口座開設が完了したら、口座に資金を入金します。

入金は銀行振込などによって行い、証券会社によってインターネットバンキングやコンビニATMなど、様々な方法で振り込めます。

入金手数料(振込手数料)については、一部の銀行では無料となる証券会社も存在します。

③実際に注文してみる

口座への入金が完了したら「成行注文指値注文」などの任意の注文方法で、希望の銘柄を注文します。

銘柄を選ぶ際は、株価や銘柄情報、市況の動向や経済動向などのチェックが必要です。

銘柄が確定したら、注文の詳細も間違いないことを確認した上で発注します。

東京証券取引所(東証)の場合、平日の9時~11時30分(前場)と12時30分~15時30分(後場)に取引を行えます。

株式投資に関するQ&A

株式投資に関してよくある質問は、以下の通りです。

  • ・株式投資初心者は何から始めればいいですか?
  • ・株式投資はいくらから始められますか?
  • ・株式投資初心者向けのおすすめの勉強方法は?

株式投資初心者は何から始めればいいですか?

株式投資初心者は、まず基礎知識を学び、投資目的とリスク許容度を明確にすることが推奨されます。

信頼できる証券会社で口座を開設し、少額から分散投資を始め、定期的に投資状況を見直し、長期的な視点で資産を築くことが重要です。

株式投資はいくらから始められますか?

一般的な株式の購入には「株価 × 1単元(100株)」の費用が必要です。

株価の水準によりますが、有名企業は数万円以上が必要となる場合が多く、そうでなければ千円程度で購入できる銘柄もあります。

また、証券会社によっては株式を1株などの単位で購入でき、この場合は有名企業でも千円程度で購入できます。

なお、株式投資ではなく、投資信託であれば100円から始められるサービスが主流です。

株式投資初心者向けのおすすめの勉強方法は?

株式投資の初心者の方におすすめの勉強方法(選択肢)として、以下が挙げられます。

  • ・書籍
  • ・ウェブサイト
  • ・動画
  • ・セミナー
  • ・SNS など

書籍は、初心者向けから中上級者向け、学者や評論家による学術的なものまで、幅広い内容で出版されています。

ウェブサイトでは、証券会社や金融系の通信社のサイトで、ノウハウから市場の最新情報まで学ぶことができます。

動画では、証券会社や経済誌の出版社などの公式チャンネルが、初心者向けの内容を配信しています。

また、証券会社や経済新聞社などが、幅広い層に向けてセミナーを開催しています。

SNSでは、著名な投資家のアカウントが参考になることがあります。

ただし、それらの情報や体験談が必ずしも全員に当てはまるわけではないので、参考程度に留め、書籍やセミナーなど信頼できる情報源からの学習を中心とすることが重要です。

【まとめ】【初心者向け】株式投資とは|始め方や基礎知識をわかりやすく解説

株式とは、企業が資金調達のために発行する有価証券のことです。

株式投資では、上場企業の株式を購入することで主に「値上がり益・配当金株主優待」の3種類の利益を期待できます。

株式の取引は、証券会社を介して証券取引所において売買されます。

簡単に始められますが、価格変動リスク・流動性リスク・倒産リスクなどのリスクには注意が必要です。

OANDA証券では株式取引サービスを提供していませんが、より少額から始められるFXCFD取引ができます。

FXやCFD取引はレバレッジが利用できたり、24時間取引が可能であるなど、株式投資とは異なる魅力があります。

OANDA証券での取引に興味をお持ちいただけた方は、以下のボタンから口座開設をご検討ください。

口座開設ボタン


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