テクニカル分析解説

CCIとは?言葉の意味や計算式、活用方法などを詳しく紹介


1.平均価格からの乖離を表す


CCIは、「Commodity Channel Index」(商品チャネル指数)という名前の通り、もともとは商品先物市場での相場分析に用いられたテクニカル指標ですが、FXなど多くの市場でも用いられています。分類としてはオシレーター系指標の一つとして数えられるものの、相場の過熱感(買われ過ぎ/売られ過ぎ)から逆張りに用いるというよりは、相場の方向性を判断してトレンドフォローに用いることを得意とします。

画像1/CCI

CCI

CCIには、統計学の平均偏差の考え方が組み込まれています。やや複雑な計算をしますが、簡単にいうと「一定期間の平均価格の移動平均から、現在値がどれくらい乖離しているか」を表します。計算にはTypical Price(TP)を用いるのが特徴で、そのため相場の値動きに敏感に反応する性質があります。

【CCIの計算式】

  • CCI=(TP-MA)/(0.015×MD)
  • TP=(高値+安値+終値)/3
  • MA=n日間のTPの移動平均
  • MD=TP-MAの平均偏差

類似のテクニカル指標として「移動平均乖離率」がありますが、こちらは単純に移動平均線からの乖離の度合いを示します。それに対してCCIは、平均偏差の考え方をベースにするため価格の振れ幅(ボラティリティ)が反映された形で表されるのが特徴です。

なお、パラメータは14が基本で、これがMT4/MT5でのデフォルトとなっています。この期間を短くすると細かな値動きに反応しやすくなり、期間を長くすると比較的ゆったりとした推移に変化します。


2.CCIを順張りに活用する方法


多くのオシレーター系指標は0~100%の間(あるいは-100~+100%の間)で示されますが、CCIは数値の上限/下限がありません。一般的には-100%と+100%にレベルラインが引かれ、それらの水準をトレードの判断に用います。

CCIでは+100%を下から上抜けたときに買い、-100%を上から下抜けた場合に売りと考えます。これにより、トレンドに順張りする形でのトレードができます。決済については、再び±100%の内側に戻ろうとするところで行うのが一般的です。画像3では、Aが買いのエントリー、Bが決済のポイントとなります。

ちなみに、相場が急激に変化するときには、CCIが±100%も±200%も同時に超えるようなことが起こります。そのような場合はトレードを見送ります。

画像2/CCIでの順張り

CCIでの順張り

3.0ラインとのクロスも活用できる


0ラインを下から上抜けたら買い、上から下抜けたら売りとする考え方もあります。CCIが0%になるということは、一定期間の移動平均と現在値が一致することを意味します。つまり、CCIが0ラインを上抜ける=現在値と移動平均のゴールデンクロス、下抜ける=現在値と移動平均のデッドクロスということです。

画像3/0ラインとのクロス

0ラインとのクロス

ちなみに、CCIのデフォルトでは、0ラインが引かれていません。これを表示するためには、プロパティの「レベル」にて、0%のレベルを追加する必要があります。

画像4/レベルの追加

レベルの追加

監修:山中康司氏

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