買い戻しとは|FX取引での意味や注意点・よくある質問を解説
買い戻しとは、売りポジションを決済するために買い注文を出し、ポジションを決済することです。
FXにおいて売りから始める取引(ショート)は、価格が高いときに新規で売り、価格が下がったときに買い戻すことで利益を得られます。
本記事では、買い戻しのFXにおける意味や、注意点、よくある質問について詳しく解説していきます。
買い戻しとは
ここでは、買い戻しや転売の意味について詳しく解説します。
- ・意味
- ・転売
意味
買い戻しとは、売りポジションを決済するために買い注文を入れて、保有ポジションをゼロにすることです。
売りから始める取引(ショート)は、売りポジションを建てたときよりも、価格が下がったときに買い戻すことで、利益を得られます。
買い戻しという言葉は、新規でポジションを保有する(新規建てする)場合の「買い」と区別して使われます。
転売
転売とは、買いポジションを反対売買により決済することです。
一般的に広く使われる用語ではありませんが、買い戻しの対義語として使われることがあります。
買い戻しの例
買い戻しという用語は、相場全体の流れを表現する場合にも用いられます。
ここでは、実際の相場で発生した買い戻しの例を紹介します。
- ・2023年12月4日の米ドル/円
- ・2024年7月22日の米ドル/円
- ・2024年9月17日の米ドル/円
2023年12月4日の米ドル/円
買い戻しの例を、2023年12月4日の米ドル/円のチャートで確認します。
出典:TradingView
2023年12月1日に1ドル=148.3円付近でドルが売られ、週明けの4日に①の通り1ドル=146.36円の安値をつけました。
その時点から②の通り買い戻しの動きがあり、③の通り1ドル=147円台前半まで価格が反発しています。
この値動きの背景としては、週末の米雇用統計で強い数字が予想されており、市場参加者がドルをショートに傾けすぎるのはリスクが大きいとの判断をしていたためと考えられています。
このように、市場の材料によって買い戻しの動きが見られる場合があります。
2024年7月22日の米ドル/円
2024年7月22日の米ドル/円でも、買い戻しの動きがありました。
出典:TradingView
この日は朝方からドルが売られ、一時は①の通り157.16円まで下押ししました。
しかし、前週末の安値である156.96円がサポートラインとして意識されたと見られ、②の通り買い戻しの反発が起きています。
その後は③の通り、下値を175.49円付近まで切り上げる動きが起きました。
2024年9月17日の米ドル/円
2024年9月17日の米ドル/円でも、買い戻しの動きがありました。
出典:TradingView
この日の前場はドル売りが進み、一時は①の通り140.30円付近まで下落しました。
しかし、日経平均株価が下げ幅を縮小したことにより、後場では②の通り買い戻しの反発が起きています。
その後、14時頃には③の通り140.81円まで買い戻しが進みました。
米ドル/円の買い戻しにつられてユーロ円も反発し、下げ渋る動きが見られました。
買い戻しに関するQ&A
ここでは、買い戻しに関してよく見られる疑問点について回答します。
- ・FXでの買い戻しとは何ですか?
- ・買い戻しで利益がでる仕組みは何ですか?
- ・ショートカバーとは何ですか?
FXでの買い戻しとは何ですか?
FXにおける買い戻しとは、売りポジションを反対売買により決済することです。
価格が高いときに売った通貨ペアを、価格が下がったときに買い戻すことで、為替差益を得られます。
買い戻しで利益がでる仕組みは何ですか?
買い戻しで利益を得る仕組みは、売った通貨ペアの為替レートが下落したときに、それを買い戻すことで成立します。
具体的には、高い価格で売った通貨ペアが値下がりした際に、低い価格で買い戻すことで、売却(エントリー)価格と買い戻し(エグジット)価格の差額が利益となります。
例えば、米ドル/円=150円のときに売り、米ドル/円=149円のときに買い戻すことで、1円の利益を得られます。
ショートカバーとは何ですか?
ショートカバーとは、売りポジション(ショートポジション)を買い戻すことです。この点では買い戻しと同じ意味ですが、ショートカバーという言葉は、下落相場において何らかの理由で買い戻しが起こり、相場を上昇させた場合に用いられることが多いようです。
例えば「今日のロンドン市場はショートカバーによって上昇した」などの使い方で用いられます。
ショートカバーによる上昇が連鎖し、さらに相場が急騰する現象はショートスクイーズと呼ばれます。
【まとめ】買い戻しとは|FX取引での意味や注意点・よくある質問を解説
買い戻しとは、売りポジションを買い注文で決済することです。
適切なタイミングで買い戻すと利益を確定できる一方、買い戻しの時期を誤ると損切り(ストップロス)になることもあります。
適切な買い戻しのタイミングを見極めるには、投資の方針を明確にした上で、利益確定と損切りのラインを定めることが重要です。
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