テクニカル分析解説

移動平均線(MA)の適用価格とは?パラメータ画面で選べる7種類を比較


移動平均線(Moving Average:MA)のパラメータ画面で選べる7種類の適用価格


移動平均線といえば、終値で計算されたものを指すのが一般的です。特に目的がなければ、他者との目線を合わせるためにも、終値で計算された移動平均線を使うことが大切だと言えます。

一方、MT4(Meta Trader4)/MT5(Meta Trader5)では終値以外の価格でも移動平均を計算することができ、それらの特徴を利用した相場分析、トレード手法構築の追究も可能です。Moving Averageのパラメータ画面では、画像1のように7種類の適用価格を選択できます。

画像1/移動平均線のパラメータ画面で選べる7種類の適用価格

画像1/移動平均線のパラメータ画面で選べる7種類の適用価格

                                                                                             
画像1/移動平均線のパラメータ画面で選べる7種類の適用価格
適用価格 意味
「Close」終値
「Open」始値
「High」高値
「Low」安値
「Median Price(HL/2)」高値と安値の中間値
「Typical Price(HLC/3)」高値+安値+終値の1/3
「Weighted Close(HLCC/4)」高値+安値+終値+終値の1/4

7種類のうち、いわゆるOHLCはローソク足の四本値それぞれを指します。残りの3種類は四本値を加工したもので、「Median Price(HL/2)」はローソク足の中間値、「Typical Price(HLC/3)」はMedian Priceよりも実際の値動きに近づけた値、「Weighted Close(HLCC/4)」はTypical Priceよりもさらに近づけた値です。


それぞれの適用価格の特徴(OHLC)


終値以外で算出した移動平均線は、どんな特徴を持つのでしょうか?Open とClose、HighとLowの組み合わせ例をチャート画像で示して、それぞれの特徴や使い方のアイデアを見ていきます。


<OpenとClose>


ローソク足実体の始値の平均化は、終値移動平均線とセットで使うことで、トレンドをより明確にします。終値移動平均線>始値移動平均線の位置関係は上昇トレンドを示し、その交差はトレンドの一服や転換を表します。画像2では、中盤から右肩上がりの上昇トレンドが発生していますが、2本の移動平均線は各所で交差し、押し目の形成や、トレンドへの回帰を示唆していることが分かります。

画像2/ OpenとCloseの比較

画像2/ OpenとCloseの比較

始値移動平均線(青) 終値移動平均線(赤) ※共に期間5


<HighとLow>


高値移動平均線と安値移動平均線を組み合わせて表示することで、チャート上にはチャネルが表されます。このチャネルは、上昇トレンドの押しの限界、下降トレンドの戻りの限界を見定める目安に利用できます。

画像3/ HighとLowの比較

画像3/ HighとLowの比較

高値移動平均線(赤) 安値移動平均線(青) ※共に期間5


それぞれの適用価格の特徴(OHLC以外の加工レート)


四本値から加工したレートを用いる移動平均線には、どんな特徴が現れるでしょうか?それぞれを他の移動平均線と比較した例をチャート画像で示して、その差異を確認します。


<Median Price(HL/2)>


終値移動平均線は、高値引け/安値引けがあった場合に、極端な値が出てしまうことも少なくありません。その影響を回避するために、ローソク足の中間値を用いる方法が考えられます。画像4では、高値引け/安値引けやそれに類する値動きがあった場合に、両移動平均線に乖離が生じる(終値移動平均線がブレを見せる)ことが分かります。

画像4/ Median PriceとCloseの比較

画像4/ Median PriceとCloseの比較

Median Price移動平均線(青) 終値移動平均線(赤) ※共に期間5


<「Typical Price(HLC/3)>


ティピカル(典型的)という名前が示すように、中間値の計算に終値も加えることで、実際の値動きに近い値が得られます。画像5では、Median Price(青)よりもTypical Price(緑)の方が、終値に近いことが分かります。ただし、その差はわずかです。

画像5/ Typical Price、Median Price、Closeの比較

画像5/ Typical Price、Median Price、Closeの比較

Typical Price移動平均線(緑) Median Price移動平均線(青) 終値移動平均線(赤) ※全て期間5


<Weighted Close(HLCC/4)>


Typical Priceの計算に、さらに終値のウェイトをかけることで、終値移動平均に近く、かつ実際の値動きに近い値が得られます。画像6では、その特徴が見られるものの、Weighted Close(橙)とTypical Price(緑)に劇的な差異はないことが分かります。

画像6/ Weighted Close、Typical Price、Closeの比較

画像6/ Weighted Close、Typical Price、Closeの比較

Typical Price移動平均線(緑) Weighted Close移動平均線(橙) 終値移動平均線(赤) ※全て期間5

監修:山中康司氏

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