ポンドの特徴
取引量は世界第4位
英国の通貨であるポンドは、かつて英国が経済、軍事力において世界一であった時代には現在の米ドルのように基軸通貨として活躍していた時代もありましたが、現在ではドル、ユーロ、円に次いで世界で第4位の取引量となっています。
ポンドはユーロや円に比べ、流動性が低下するため、これらの通貨と比べると値動きが荒くなる傾向があります。日本人トレーダーにポンド円の通貨ペアが人気なのは、このボラティリティ(変動率)の高さに魅力を感じる人が多いからかもしれません。
ボラティリティが高いのは大きな利益を狙うことができるため、メリットではありますが、逆方向に進んだ場合のリスクも大きくなるため、注意が必要です。取引を行うのであれば、取引数量を低めに調整するなどのリスク管理をしっかりと行う必要があります。
イングランド銀行の金融政策に注目
ポンドの通貨の管理は英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)により行われています。
BOEは金融政策を決定する金融政策委員会後に通常の結果発表に加え、議事録も同時に発表しています。さらに四半期毎にインフレレポートも併せて同時に発表を行なっています。
このインフレレポートも発表される回の金融政策委員会の発表される日は「スーパーサーズデー(特別な木曜日)」と呼ばれ、発表直後にポンドが大きく動くことがあるため、ポンドを取引する際には注意したい日です。
【2016年の通貨別シェア】
出所:BIS
ユーロとの相関性
ポンドは地理的にユーロ圏と近く、政治的、経済的に深い関係とうこともあり、ユーロとの相関性が強い通貨の一つです。 次のチャートはポンドドル、ポンド円、ユーロドル、ユーロ円の日足ラインチャートですが、方向性が重なる時期が多いのが確認できると思います。
原油市場との相関性も
英国は北海油田を有していることもあり、原油価格の影響を受けることがあります。 次のチャートはポンドドル、ポンド円の変化率の日足チャートに原油価格のチャートを加えたものです。
原油市場特有の材料、ポンド特有の材料もあり、完全に同じ動きとはなりませんが、方向性が同じ方を向くことが多いというのは確認できると思います。
欧州時間以降に値動きが活発化する傾向あり
ポンドは英国の通貨ということもあり、ユーロ同様に東京時間には値動きが鈍く、欧州時間以降に取引が活発化する傾向があります。
デイトレなどの短期売買をする場合は欧州時間以降を中心に取引する方が効率的かもしれません。
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