オアンダラボ 30の戦略

JP225でボリンジャーバンドを活用した逆張りのトレードアイデア


1.使用するテクニカルの紹介

この記事では、JP225(日経株価指数225)でボリンジャーバンドのみを用いた逆張りのトレードアイデアを紹介します。

JP225は、長期的に見ると一方向に大きく動いた後にレンジを形成する傾向があり、そのような局面では逆張りが機能しやすいです。
逆張りは相場の反転を狙う手法ですが、そのタイミングを見極めるのにボリンジャーバンドは適したテクニカル指標といえます。

逆張りでの基本的な使い方としては、レートが+2σに達したら買われ過ぎ、-2σに達したら売られ過ぎと判断し、行き過ぎた相場が元の水準に戻る動きを利用してトレードします。
バンドが横ばいでレンジ相場を形成しているとき、レートが+2σに接したら売り、-2σに接したら買うのがオーソドックスなエントリー方法です。

ただ、レートがボリンジャーバンドの±2σにタッチしたからといってすぐに相場が反転するとは限らず、それまでのトレンドが継続してダマシとなってしまうケースも少なくありません。
それを極力回避するために、このトレードアイデアでは±2σのタッチでエントリーするのではなく、反転の条件を満たすのを待ってからエントリーするのがポイントです。

それでは最初に使用するテクニカルの概要から解説しましょう。

使用するテクニカルの概要説明

 
ボリンジャーバンド(20) 移動平均線(ミドルライン)を中心とし、その上下に標準偏差(σ:シグマ)をバンド状に表示した指標です。
移動平均線の向きや、その上下に位置する標準偏差の拡大・収縮などによって、トレンドの方向性や強弱を分析できます。

画像1は、JP225の4時間足に期間20、偏差2.0のボリンジャーバンドを表示したチャートです。
レンジ相場ではバンドが横ばいで推移し、レートが±2σのバンドにタッチしたあとに反転していることが分かります。
統計学的な観点から見ると、相場の値動きはボリンジャーバンドの±2σ以内に95.44%の確率で収まるとされています。
つまり、±2σを越える確率は4.66%と低く、レートが±2σに到達したあとは、高い確率でその内側に戻ってくると予測できるわけです。

ボリンジャーバンドを表示したチャート
画像1/ボリンジャーバンドを表示したチャート

2.トレード手順

このトレードアイデアでは、レートがボリンジャーバンドの+2σ(-2σ)を越えたあと、次のローソク足の終値が前の足の安値を下回るか(高値を上回るか)を相場転換の判定基準とします。
ここでは、-2σ越えからの反転を買いで狙う場合のトレード手順を解説します。
+2σ越えからの反転を売りで狙う場合は、この条件を反転させて考えます。

<手順①>
安値がボリンジャーバンドの-2σを下回るのを待つ

横ばいで推移するボリンジャーバンド(期間20)の-2σをローソク足の安値が下回ったらエントリーに備えます。

<手順②>
次のローソク足の終値が前の足の高値を上回ったらエントリー

次のローソク足の終値が前の足(-2σを下回ったローソク足)の高値を上回ったら買いでエントリーします。
次のローソク足の始値でエントリーしても問題ありません。

<手順③-A>
利益確定

ローソク足がボリンジャーバンドのミドルラインにタッチしたら利益確定とします。
ミドルラインまでの値幅が小さい場合は、損切り幅の1.5倍の値幅で利益確定するのもありです。

<手順③-B>
損切り

損切りは、エントリーしたローソク足の1本前の安値、もしくは2本前の安値で行います。
エントリーと同時に損切りの逆指値注文も入れておきましょう。

損切りトレード例
画像2/トレード例

<総括>

このトレードアイデアは、ボリンジャーバンドのみを使う非常にシンプルな手法で、エントリーや決済の条件が明確なので、初心者でも迷わず実践できるのが特徴です。
1回のトレードで大きな値幅の獲得はあまり期待できないものの、レンジ相場が続く限り、2度、3度と繰り返して利益を狙えるメリットがあります。
ここではボリンジャーバンドの期間を20、偏差を2.0としていますが、そのときの相場状況に合わせてパラメーターをアレンジするのも良いでしょう。

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