オアンダラボ 30の戦略

JP225(日経株価指数225)のレンジ相場でRSIとストキャスティクスを利用したトレード手法


1.使用するテクニカルの紹介

この記事では、JP225(日経株価指数225)でRSIとストキャスティクスを用いたトレードアイデアを紹介します。

トレード対象とする相場はレンジで、相場の行き過ぎからの逆張りを狙います。
JP225は長期で見ると上昇相場ですが、一本調子で右肩上がりになっているわけではなく、レンジでもみ合ってからレンジを上抜けて上昇したあと、またしばらくレンジでもみ合う…という値動きを繰り返す傾向があります。
そのため、上昇トレンドが一服しレンジ相場が続いている局面での逆張り戦略が有効です。

このトレードアイデアでは、レンジ相場かどうかを確認するのに上位時間足でRSIを利用します。
RSIは相場の過熱感を示すオシレーター系のテクニカル指標で、相場がトレンド状態にあるかレンジ状態にあるかを見分けるのに適しています。
そして、エントリーの判断基準として利用するのは同じくオシレーター系指標であるストキャスティクスです。
下位時間足のストキャスティクスで相場の買われ過ぎ売られ過ぎを察知し、相場の反転を捉えます。

それでは最初に使用するテクニカルの概要から解説しましょう。

使用するテクニカルの概要説明

 
RSI Relative Strength Indexの略で、日本語に訳すと「相対力指数」です。
一定期間の値動きのうち、上昇と下降のどちらの度合いが大きいかを0~100の値で表します。
30以下なら売られ過ぎ、70以上なら買われ過ぎと判断できます。 基本的には逆張りトレードの参考に用います。
ストキャスティクス 一定期間の最高値と最安値を基準に、現在の終値水準を0~100の値で表すオシレーター系のテクニカル指標です。
基本的には20以下なら売られ過ぎ、80以上なら買われ過ぎと判断します。

画像1は、JP225の日足にRSIを表示したチャートです。

RSIは30~70で推移しているときにレンジ相場と判断するのが一般的ですが、このトレードアイデアでは範囲を45~65に狭めてレンジ相場か否かを判定するのがポイントです。
相場がもみ合っている状態のとき、RSIが45~65の間で推移していることが分かります。

画像1/RSIを表示したチャート
画像1/RSIを表示したチャート

2.トレード手順

このトレードアイデアは、シンプルで再現性の高い手順です。
上位の時間足で環境認識を行い、それよりも下位の時間足でエントリーのタイミングを探ります。
上位時間足の相場状況に応じたトレードをすることで、確度を高める狙いがあります。

ここでは、売られ過ぎからの反転を買いで狙う場合のトレード手順を解説します。
買われ過ぎからの反転を売りで狙う場合は、この条件を反転させて考えます。

<手順①>
上位時間足で値動きが横ばいになり、RSIが45~65の間で推移するのを待つ

日足や4時間足など上位の時間足にRSIを表示します。
RSIの期間は一般的な14です。
値動きが横ばいになって、RSIが45~65の間で推移していたらレンジ相場と判断します。

<手順②>
下位時間足でストキャスティクスが20を上回ったらエントリー

環境認識した時間足よりも下位の時間軸でエントリーのタイミングを計ります。
ストキャスティクスの値が20を下回っているところから、20を上に抜け出したら買いでエントリーします。

<手順③-A>
利益確定

ストキャスティクスの値が80を上回ったあと、80を割り込んだところで利益確定とします。
また、損切り幅の1.5~2倍程度の値幅に達した時点で利益を確保するのもありです。

<手順③-B>
損切り

損切りは直近の安値に置きます。
エントリーと同時に損切りの逆指値注文も入れておくと良いでしょう。

トレード例(環境認識)
画像2/トレード例(環境認識)

トレード例(エントリー・決済)
画像3/トレード例(エントリー・決済)

<総括>

JP225はレンジを形成しやすいので、比較的トレードチャンスが多く、レンジ相場が続く限り繰り返し利益を狙えるのがこのトレードアイデアのメリットです。
相場の反転をうまく捉えられれば、大きな利益につながる可能性もあります。
ただし逆張り手法なので、相場が反転せずにトレンドが継続した場合は損切りしないと大きな損失を抱えてしまう点には注意が必要です。
エントリーとセットで損切りを必ず入れるようにしましょう。

ストキャスティクスに関しては、相場に合うようにパラメーターを調整することで、より精度の高いエントリーや決済が見込める場合があります。
自分なりにパラメーターを変更するのもありです。

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