テクニカル分析解説

異なる時間軸の移動平均線を表示可能なマルチタイム移動平均線インジケーター


マルチタイムの移動平均線とは?


マルチタイムの移動平均線とは、時間足の異なる移動平均線をチャート上に表示することができるインジケーターです。

例えば、1時間足のチャートに日足の移動平均線を表示することなどができ、現在表示している時間足よりも長期のトレンドラインの情報を確認しながらトレードを行うことができます。

 

【1時間足チャートに日足の移動平均線(青)を表示した例】

もちろん、一本だけではなく、複数本の移動平均線を重ねて表示することもできるので、下の図のように1時間足チャートに4時間足、日足、週足の移動平均線を表示して分析を行うこともできます。

 

【1時間足チャートに4時間足(黄)、日足(青)、週足(赤)を表示した例】

 

マルチタイム移動平均線を使った分析例


注目点①レジスタンス、サポートの目安

移動平均線は最も歴史が古く、シンプルな分析方法であるため、多くのトレーダーが分析に使用しています。

市場では、短期、中期、長期と様々な期間の保有を目的としたトレーダーが日々チャートを見ながら分析を行っています。短期のトレーダーは5分や15分足、1時間足などをチェックしながらエントリーポイントを探ることが多いのに対し、中長期のトレーダーは日足、週足、月足などの期間の長い足を中心に分析を行い、投資判断を下します。

このように世界中で、様々な時間足のチャートに表示された移動平均線を見ながら、トレードしていることが想定されるので、普段、自分がチェックしている時間足よりも大きな時間足の移動平均線の水準付近が、サポートやレジスタンスになったり、相場の流れの分岐点となることも少なくありません。

 

【1時間足チャートで週足や4時間足の移動平均線の水準付近がレジスタンスになっている例】

 

注目点②トレンドの方向性の判断

普段、短い足のチャートを中心に分析を行っている方の中には、短い足のチャートにばかり目が行ってしまい、中長期のトレードの変化に気づかなくなってしまうという方も少なくないと思います。

そのような方でも、現在の足より長期の足の移動平均線を表示しておき、トレンドの向きを把握しておくことで、大きなトレンドの状態を把握しながら、分析を行うことができるので、中長期のトレンドの変化に気づくことができます。

 

【長い時間足の移動平均線の傾きで大きなトレンドの方向性をチェック】

「OANDA_Multi_MA」を使ったトレードアイデアは、以下の記事を御覧ください。
>「OANDA_Multi_MA」を利用したトレードアイデア


OANDA Multi MAのインストール方法


OANDA Multi MAはこちらからダウンロードします。

MT5またはMT4のメニューの「ファイル」→「データフォルダを開く」をクリックします。

表示されるエクスプローラーの「MQL5」フォルダ(MT4の場合はMQL4)内の「indicators」のフォルダの中にダウンロードしたex5ファイル(MT5の場合)、またはex4ファイル(MT4の場合)をコピーし張り付けます。

エクスプローラーを閉じ、最後にMT5またはMT4を再起動すると、インストールが完了します。


OANDA Multi MAの設定方法


OANDA Multi MAを表示するには、チャートを選択した上で、ナビゲーター内のOANDA_Multi_MAをダブルクリック、またはチャート上にドラッグ&ドロップします。

表示される設定画面で設定を行います。

設定項目

設定は主に「インプット(MT4の場合はパラメーターの入力)」タブで行います。

主な設定項目は次の通りです。

変数名 内容
時間足 currentを選択すると、チャートの時間足の移動平均線を表示します。現在の時間足よりも長い時間足を選択すると、選択した時間足の移動平均線を表示します。デフォルトはcurrentです。
期間 移動平均線を表示する期間を指定します。デフォルトは20です。
移動平均線の種類 表示する移動平均線の種類を指定します。デフォルトはSimple(単純移動平均線)です。
適用価格 移動平均線を算出する際に用いる価格の種類を選択します。デフォルトはClose(終値)です。

「カラー(MT4の場合は「色の設定」)」のタブでは、移動平均線の色、太さ(幅)、種類(スタイル)を指定することができます。

移動平均線についてもっと学びたい方へのオススメコンテンツ

移動平均線

移動平均の基本的な知識や使い方などのOANDAオリジナルのコンテンツのほか、長く為替トレーディングの第一線で活躍されてきた山中康司(やまなかやすじ)氏監修のもとMT4/5での移動平均線インジケーターの使用方法、トレーディングアイデアをご紹介します。またOANDAオリジナル・インジケーター「OANDA_Multi_MA」・「OANDA_Multi_5MA」・「OANDA_MA_PO_Alert」・「OANDA_Multi_Trendmeter」を無料配布中。このインジケーターはOANDAの口座をお持ちのお客様だけがお使いいただけます。


本ホームページに掲載されている事項は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資の勧誘を目的としたものではありません。投資方針、投資タイミング等は、ご自身の責任において判断してください。本サービスの情報に基づいて行った取引のいかなる損失についても、当社は一切の責を負いかねますのでご了承ください。また、当社は、当該情報の正確性および完全性を保証または約束するものでなく、今後、予告なしに内容を変更または廃止する場合があります。なお、当該情報の欠落・誤謬等につきましてもその責を負いかねますのでご了承ください。

この記事をシェアする
移動平均線
米ドル円(USD/JPY)の値動きをグランビルの法則で分析
NYダウ(US30CFD)の値動きをグランビルの法則で分析
日経平均株価(JP225CFD)の値動きをグランビルの法則で分析
グランビルの法則の買いサイン4・売りサイン8を使った取引手法
グランビルの法則の買いサイン3・売りサイン7を使った取引手法
グランビルの法則の買いサイン2・売りサイン6を使った取引手法
グランビルの法則の買いサイン1・売りサイン5を使った取引手法
ゴールデンクロス・デッドクロスとは|買い時・ダマシ対策・注意点を解説
移動平均線を用いるさまざまな分析方法はどんな場面の判断に使える?
多重移動平均線とは?言葉の意味やTRIXと組み合わせた手法も紹介
ハル移動平均線とは?言葉の意味や他の移動平均線との違いを紹介
上位時間軸の流れが分かるMTF移動平均線
12本の移動平均線を組み合わせるGMMA(複合型移動平均線)
同じ期間の移動平均線(終値+始値)を組み合わせた手法
同じ期間の移動平均線(高値+安値)を組み合わせた手法
古くから用いられる移動平均線の組み合わせ!アレンの4-9-18日手法
ギャンのHiLoアクティベータとは?使い方や取引手法を紹介
先行移動平均線(DMA)とは?ディナポリやアリゲータ手法について紹介
複数本(3本、4本)の移動平均線の使い方や取引のやり方
指数平滑移動平均線の計算方法や他の移動平均線との違いを紹介
移動平均線を何本組み合わせるかで読み取れる情報の変化
2本の移動平均線の使い方や売買シグナル、相場分析方法を紹介
1本の移動平均線の見方や使い方、売買シグナルなどを詳しく解説
移動平均線(MA)の適用価格とは?パラメータ画面で選べる7種類を比較
移動平均線(MA)の代表的なパラメータとそれぞれの期間の違い
加重移動平均線(WMA)とは?計算方法や単純移動平均線(SMA)との違い
移動平均線とは?言葉の意味や期間設定、見方・使い方などを紹介
単純移動平均線(SMA)とは|チャートの見方や使い方について解説
移動平均線の期間設定値は何が最適?MT4やMT5への設定方法も紹介
グランビルの法則とは?8つの売買パターンや注意点などを紹介
異なる時間軸の移動平均線を表示可能なマルチタイム移動平均線インジケーター
MT4/ MT5が標準搭載する4種別の移動平均線を比較
移動平均線の基本的な見方・使い方、トレーディングアイデアを紹介

ホーム » テクニカル分析解説 » 異なる時間軸の移動平均線を表示可能なマルチタイム移動平均線インジケーター