用語解説

公開日:2019年2月14日 17時03分
最終更新日:2022年2月14日 08時02分
スイングトレードとは?時間足や通貨ペア、損切り目安などを解説

スイングトレードとは?


FX(外国為替証拠金取引)/CFD(差金決済取引)におけるスイングトレードとは、ポジションを数日から数週間保有し、ある程度大きな値幅を狙いにくトレードスタイルです。一般的には月足や週足などで長期足のトレンドを分析し、その方向へ順張り取引を行います。

基本的に長期時間足を見て取引を行うので、取引機会はそれほど多くありません。頻繁にチャートへ張り付く必要はないので、ゆったりとした取引が可能です。ただし1回の取引で大きな利益を狙うため、損切りの水準がやや広めになる傾向があります。そのため1回の取引でとるリスクは大きいトレードスタイルと言えるでしょう。


スイングトレードのやり方


スイングトレードで取引を行う際は、時間足や通貨ペアなどを決める必要があります。ここではFX初心者向けに、スイングトレードのやり方について詳しく紹介します。


スイングトレードで見るべき時間足


スイングトレードで見る時間足は、一般的に月足や週足・日足・4時間足・1時間足です。具体的にはまず月足や週足、日足で長期足のトレンド方向を分析します。長期足のトレンド方向を把握したら、4時間足や1時間足でエントリータイミングを探ります。スイングトレードは大きな値幅を狙うトレードスタイルなので、長期足のトレンド分析が大切です。


通貨ペア


スイングトレードに向く明確な通貨ペアはありませんが、初心者の方は米ドル/円での取引がおすすめです。金融先物業界の店頭FX月次速報によると、米ドル/円の取引量は1位を誇ります。取引量が高いと値動きも安定しやすい傾向があるので、価格が急騰急落しにくいといえます。

また米ドルは米国の通貨なので、情報が取得しやすく日本人に馴染みある通貨です。値動きも安定しやすく情報も取得しやすいので、初心者の方は米ドル/円から取引するのをおすすめします。


損切りの目安


損切り幅を決める際にやってはいけないことは、pips数で決めることです。なぜなら取引数量によって損益額が異なってくるので、pips数で決めてしまうと大きな損失を出すリスクが高まるからです。

例えば100pipsの損切り幅を設定したとして、1,000通貨であれば1,000円の損失ですが10,000通貨だと10,000円の損失を出します。従ってpips数で損切り幅を決めるのはやめましょう。

ではどのように損切り幅を決めればよいのかというと、資金に対し許容できる損失額で損切り幅を設定するのがおすすめです。例えば「資金に対し〇%の損失を出したら損切り」という損切りの決め方です。許容できる損失額で損切り幅を設定することで、取引数量が変わっても大きな損失を出すリスクが減らせます。

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レバレッジ


スイングトレードを行う際は、低レバレッジでの運用を心がけましょう。スイングトレードは大きな値幅を狙うトレードスタイルのため、損切りの水準がやや広めになる傾向があります。万が一高いレバレッジで取引を行い損切りとなった場合、大きな損失を出します。

国内FXでは最大25倍(個人の場合)までレバレッジをかけられますが、初めは5倍~10倍程度を目安に低レバレッジでの運用を心がけましょう。

レバレッジとは?計算方法やFX初心者におすすめの倍率も紹介


用意する資金


FXは約4,000円(1,000通貨の場合)という少額から始められます。だからといって4,000円から始めるのはおすすめしません。必要証拠金に対し余裕のない証拠金で取引を行うと、少しの含み損で強制ロスカットとなるからです。

用意する資金の目安は、レバレッジ5倍~10倍程度で余裕のある証拠金を用意しましょう。例えば1,000通貨で取引する場合、約10,000円~20,000円が必要といえます。OANDAでは「証拠金・損益シミュレーション」を提供しており、証拠金に対しどの程度レバレッジがかかっているのかを確認できます。ぜひ参考としてください。

証拠金・損益シミュレーション


スイングトレードのメリット


スイングトレードはポジションを数日~数週間程度保有するので、頻繁にチャートへ張り付く必要がないというメリットがあります。仕事で忙しくなかなか取引ができない方でも、取引しやすいトレードスタイルといえます。

また4時間足や1時間足でエントリータイミングを測るので、取引機会もそれほど多くはありません。精神的にも余裕を持った取引が行えるでしょう。


スイングトレードの注意点


スイングトレードは損切り幅が広くなる傾向にあるので、大きな利幅を狙うようにしましょう。FXには「損小利大」という言葉があります。長期的に利益を得ていくためには、損失を小さく抑え利益は大きくするのが大切です。

仮に含み益が発生しても小さい値幅で利益確定を行えば、トータル収支がマイナスとなる可能性もあります。スイングトレードでは、「損小利大」を意識して取引を行いましょう。


スイングトレードと他のトレードスタイルの違い


FXはスイングトレード以外にも、スキャルピングやデイトレードなどのトレードスタイルがあります。ここではそれぞれの違いを、以下の表でまとめました。

                                                                                                             
【各取引スタイルの特徴や違い】
取引スタイル スキャルピング デイトレード スイングトレード ポジショントレード
使用するチャート1分足~15分足5分足~日足1時間足~週足日足~月足
メリット・1回のトレードリスクが少ない
・資金効率が良い
・翌日にポジションを持ち越さない
・1回のトレードリスクが少ない
・資金効率が良い
・翌日にポジションを持ち越さない
・一度に狙える利益はデイトレより大きい
・相場に張り付く必要がない
・ポジショントレードより取引機会が多い
・一度に大きな利益を狙うことができる
・相場に張り付く必要がない
デメリット・取引回数が増えるためスプレッド分のコストがかかる
・一度に大きな利益は期待できない
・トレード中は相場に張り付く必要がある
・一度に大きな利益は期待できない
・相場を頻繁にチェックする必要がある
・1回のトレードリスクが大きい
・ポジションを翌日に持ち越すためストレスが大きい
・週を跨いでポジションを持つと週末リスクがある
・1回のトレードリスクが大きい
・トレードチャンスは少ない
・ポジションを翌日に持ち越すためストレスが大きい
・週を跨いでポジションを持つと週末リスクがある

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