FX初心者の方

FXの手法とは?決め方や初心者でも使いやすいシンプルな手法も紹介

「FXの手法とは何ですか?またFX初心者はどの手法から取り組めば良いですか?」このような疑問をお持ちではありませんか?FXで長期的に利益を上げ続けたいのであれば、手法を作成し取引することが大切です。

ただ闇雲に取引をしても、FXで利益を上げ続けることは難しいといえます。本記事ではFXの手法とはどのようなものか、初心者の方におすすめの手法などを詳しく紹介します。


FXの手法とは?


FXの手法とは簡単にいうと、取引ルールのようなものです。一般的な相場分析で使うテクニカル分析を用いて、決済タイミングや損切りタイミングなどを決めます。前述した通り、FXで長期的に利益を上げ続けるには手法を作成し取引することが大切です。

FXは勝率100%というものはなく、プロのトレーダーでも損失を出します。この先どのような値動きになるか分からないFX相場で利益を上げ続けるには、常に一貫したルールで取引をするのが大切です。

また取引ルールを作成することで、以下のメリットがあります。

  • 感情的になることを防ぐ
  • 取引の再現性を高められる

メリット①:感情的になることを防ぐ


手法を決めることで、感情的になることを防ぎます。FX初心者によくある代表的な失敗例として、「損失を埋めたいから含み損のポジションをそのまま放置する」ことがあります。

このような感情的で何の根拠もない取引をすれば、大きな損失を出すリスクが高くなるだけです。手法を決めルール通りに取引をすることで、感情を失くした取引ができます。


メリット②:取引の再現性を高められる


手法を決めることで、取引の再現性を高められます。相場は不規則に動いており、誰にも正確に分析をすることは出来ません。しかし相場には人間の心理が反映されているので、似たような値動きになることがあります。手法を決めておけば似たような値動きをパターン化しやすく、次の取引に繋げられます。


FXの手法は2種類


FXの手法を決めるうえで抑えなければいけないことは、相場の流れに対しどのような取引をするかです。相場には、以下2つの種類があります。

  • レンジ相場:一定の値幅で価格が推移し、値動きが少ない相場
  • トレンド相場:価格が一方方向に動き、値動きが大きい相場

レンジ相場の詳しい情報はこちら

レンジ相場かトレンド相場かによって手法を変えることが、長期的な利益を上げ続けるうえで大切です。例えばレンジ相場の時にトレンド相場のような取引をすれば、高値掴みや安値掴みを誘発させます。相場の流れに応じて手法を変えるのであれば、まず以下2つのことを覚えましょう。

  • 順張り
  • 逆張り

順張り


順張りとは、相場の流れと同じ方向にポジションを保有する手法です。

画像1/順張り

順張り

例えば相場が上昇トレンドの場合は、買いポジションを保有します。反対に相場が下降トレンドであれば、売りポジションを保有します。トレンド方向にポジションを保有するので、大きな利益を期待できる手法です。

順張りの詳しい情報はこちら


逆張り


逆張りとは、相場の流れと反対方向にポジションを保有する手法です。

画像2/逆張り

逆張り

例えば相場が上昇トレンドであれば、売りポジションを保有します。反対に相場が上昇トレンドであれば、売りポジションを保有します。トレンドの転換タイミングを上手く掴めれば、大きな利益を期待できる手法です。

逆張りの詳しい情報はこちら


FXのトレードスタイル


FXの手法を決めるうえで、相場状況に応じた戦略を取ることは大切です。それと同様に、自分に合った無理のないトレードスタイルを確立することも大切といえます。

例えば仕事で忙しくあまりFXに取り組む時間がない方であれば、短期取引でスキマ時間に取り組むといった選択があります。

無理なく継続してFXに取り組むことで、取引スキルを高められるでしょう。FXでは以下4通りのトレードスタイルがあります。自分の生活スタイルや性格・投資方針などを照らし合わせ、最適なトレードスタイルを選んでください。


スキャルピング


スキャルピングとは、1回の取引を数秒から数分までという短期間で取引を完了させるスタイルです。1回で狙う値幅が少ないので1日に何度も取引をし、小さな利益をコツコツと積み重ねます。

取引が成功すれば、資金効率(資金が増えるスピード)が良い取引スタイルです。しかし瞬時の判断力やある程度の取引経験も必要なので、初心者の方には少し難しいともいえます。

スキャルピングの詳しい情報はこちら


デイトレード


デイトレードとは、1回の取引を数時間から1日までという短期間で取引を完了させるスタイルです。1回で狙う値幅はスキャルピングよりも多く、1日のうちに必ず取引を完了します。

ポジションを翌日に持ち越さないので、深夜の価格変動で思わぬ損失を出すリスクが抑えられます。スキャルピングのような瞬時の判断力はないので、初心者にも取り組みやすい取引スタイルです。

デイトレードの詳しい情報はこちら


スイングトレード


スイングトレードとは、1回の取引を数日から数週間程度という長期間で取引を完了させるスタイルです。月足や週足という長期足を分析し、トレンド方向に対しての逆張りで大きな利益を狙います。

1度ポジションを保有したら長期間保有するので、頻繁に相場を見る必要はなく精神的にも余裕のある取引が可能です。しかしポジションを長期間保有することで、為替変動リスクや週明けの窓開け(ギャップアップ)などのリスクも高まります。

スイングトレードの詳しい情報はこちら


ポジショントレード


ポジショントレードとは、1回の取引を半年から1年程度という長期間で取引を完了させるスタイルです。一般的にトルコリラのような高金利通貨を買い、円のような低金利通貨を売るというキャリートレードで利益を狙います。

取引が成功すれば原則毎日スワップポイントが付与されるので、不労所得のような利益を期待することも可能です。しかしトルコリラのような高金利通貨は、政治や経済情勢が不安定のため大きな為替変動リスクが発生します。


FXの相場分析手法


FXの手法を決めるうえで避けては通れないのが、相場分析です。前述したように、ただ闇雲に取引をしても、FXで利益を上げ続けることは難しいといえます。

相場分析をし根拠のある取引をすることで、長期的に利益を上げ続けることに繋がります。FXの相場分析は、以下の通りです。


テクニカル分析


テクニカル分析とは、過去チャートの値動きを分析し将来の値動きを予測する相場分析方法です。価格という一つの情報のみを分析するので、多くの情報量が必要なく手軽に相場分析ができます。

テクニカル分析には様々な種類があり、大きく分けると以下2つに分類できます。

テクニカル分析の詳しい情報はこちら


トレンド系


トレンド系とは、相場の方向性やトレンドの強弱を分析するものです。例えば相場に上昇トレンドが発生した場合、トレンド系のインジケーターは買いサインを出します。順張りでトレンドに上手く乗れば、大きな利益を期待できます。

しかしテクニカル分析には「だまし」というものがあり、売買サインが出ても機能しない場合があるので注意が必要です。

トレンド系の詳しい情報はこちら


オシレーター系


オシレーター系とは、相場の過熱感(買われすぎ・売られすぎ)を分析するものです。例えば相場に上昇トレンドが発生していた場合、オシレーター系のインジケーターは買われすぎのサインである売りサインを出します。

トレンドに対して逆張りを仕掛け、上手くトレンド転換のタイミングに乗れれば、大きな利益を期待できます。しかしトレンド系と同様に「だまし」が発生し、売買サインが出ても機能しない場合があるので注意が必要です。

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ファンダメンタルズ分析


ファンダメンタルズ分析とは、政治や経済などその国の通貨に影響する全ての事象を材料に相場分析をします。各国が発表する雇用統計や政策金利などを材料に、相場を予測します。

投資をする国の政治動向や経済情勢などを深く知る必要があるので、分析には多くの情報量が必要です。初心者の方はまずテクニカル分析から覚え、慣れてきたらファンダメンタルズ分析を覚えるようにしましょう。

ファンダメンタルズ分析の詳しい情報はこちら


テクニカル分析を使ったシンプルな手法


FXにおけるテクニカル分析は数多く存在し、どれを使えば良いか迷うと思います。一般的に多くの投資家たちから人気があるテクニカル分析は、以下の通りです。

  • ローソク足
  • 移動平均線
  • RSI

ここではそれぞれの使い方について、詳しく紹介します。


ローソク足


ローソク足とはその名の通り、ローソクの形をしたチャートです。

画像3/ローソク足

ローソク足

画像3を見ていただくと分かる通り、ローソク足一本で高値・安値・始値・終値を把握することが可能です。また始値よりも終値が上で確定すれば「陽線」、始値よりも終値が下で確定すれば「陰線」と呼びます。

陽線なら買いが強く、陰線なら売りが強いと分析します。一目で相場の値動きを分析できるので、多くの投資家たちに人気のあるチャートです。

ローソク足の詳しい情報はこちら


移動平均線


移動平均線とはある一定期間の終値を平均し、チャート上に線で表示するインジケーターです。

画像4/移動平均線

移動平均線

画像4を見ていただくと分かる通り、チャート上に線のみが表示されたシンプルなインジケーターと分かります。

また使い方もシンプルです。移動平均線の向きが上なら買い、下なら売りと分析します。移動平均線には様々な種類や使い方があるので、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

移動平均線の詳しい情報はこちら


RSI


RSIとは、相場の過熱感(買われすぎ・売られすぎ)を分析するインジケーターです。

画像5/RSI

RSI

画像5を見ていただくとわかる通り、メインチャートではなくサブチャートに表示します。0~100までの間にラインを表示し、どの辺りで推移するかによって相場の過熱感を分析します。

RSIの詳しい情報はこちら


FXの相場分析理論


FXの相場分析はテクニカル分析やファンダメンタルズ分析だけではなく、相場理論というものも存在します。ここでは代表的な3つの相場理論を紹介します。


エリオット波動


エリオット波動とは、米国の経済哲学者「ラルフ・ネルソン・エリオット」氏によって確立された分析理論です。相場にはいくつかのパターンがあり、一定のサイクルを繰り返しながら動いていくというエリオット氏の理論によって確立されました。

エリオット波動の基本形は、「推進5波・修正3波」です。

画像6/エリオット波動の基本形

エリオット波動

画像6は、上昇トレンドが発生した際のエリオット波動です。1~5の上昇は「推進波」、A~Cの下落は「修正波」と呼びます。相場が今どの時点に入るのかを把握することで、今後の値動きを分析しやすいといえます。

エリオット波動の詳しい情報はこちら


ダウ理論


ダウ理論とは、米国のジャーナリスト「チャールズ・ヘンリー・ダウ」氏によって確立された分析理論です。以下6つの法則から構成します。

  • 法則①:為替相場は全ての事象を織り込む
  • 法則②:為替相場には短期・中期・長期という3つのトレンドが存在する
  • 法則③:為替相場のトレンドには3段階ある
  • 法則④:為替相場のトレンドは複数銘柄の相関性確認する必要がある
  • 法則⑤:為替相場のトレンドは出来高でも確認できる
  • 法則⑥:為替相場のトレンドは明確な転換サインが出るまで続く

上記6つの法則については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ御覧ください。

ダウ理論の詳しい情報はこちら


グランビルの法則


グランビルの法則とは、米国のアナリスト「ジョゼフ・E・グランビル」氏によって確立された分析理論です。移動平均線を使い、向きや乖離率などから相場の方向性を分析します。

画像7/グランビルの法則

グランビルの法則

画像7の赤い線が移動平均線です。移動平均線を中心とし、向きや乖離率によって売買方向が違います。グランビルの法則の詳しい使い方は、以下の記事を参考にしてください。

グランビルの法則の詳しい情報はこちら


FX初心者におすすめの手法は?


ここまで手法に関して紹介しましたが、「初心者は何から始めたほうが良いの?」という疑問をお持ちの方も多いと思います。結論からお答えすると、初心者の方はシンプルな手法から始めることをおすすめします。

具体的には、ローソク足や移動平均線などの使い方から覚えると良いです。基本的なことを覚えたら、インジケーターの組み合わせや相場理論などスキルアップを目指しましょう。


FXの手法に関する注意点


ここではFXの手法に関する注意点について紹介します。


必ず利益を得られるような手法は存在しない


FXの手法を決めたからと言って、必ず利益を得られるわけではありません。例えば初心者の方にあるよくある失敗として、必ず利益が得られる聖杯のような手法を探すというものがあります。

一般的にプロトレーダーでも損失をだすと言われているFXで、必ず利益が得られる聖杯というものは存在しません。時間やお金の無駄になる可能性があるので、聖杯探しはやめておきましょう。


一つの手法を使い続ける


FXには様々な手法が存在します。しかしなるべくなら、一つの手法を使い続けるようにしましょう。様々な手法を使い取引すると、すべて中途半端になる可能性があります。

しかしより優位性のある手法を作るためには、適度な微調整は必要です。根本的な手法は変えず、常に一貫した取引を心がけることが利益を上げ続けるためには大切といえます。

FXについてさらに詳しく学びたい方は、以下のコンテンツをご参考ください。

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